
人間性豊かな患者中心の看護を実践します ―誠実・責任・創造―
当院の看護師としての職責を果たすために、これらの実践を目標としています。
- 1.生命の尊厳および個人を尊重した安全で質の高い看護を提供します
- 2.保健・福祉・医療チームの一員として責務を果たし、円滑なチーム医療を推進します
- 3.専門職業人として自己研鑽に努めます
- 4.大学病院として医療人の育成に努めます
- 5.病院経営に積極的に参画し、組織の発展に貢献します
●看護部組織図
(2022年4月1日時点)

●看護職員数
(2022年4月1日)
看護師 | 看護補助者 | クラーク |
看護師948名 (専任看護師919名 嘱託看護師29名) |
ナースエイド97名 イブニング・アシスタント24名 |
49名 |
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●看護体制
入院基本料算定病床(2022年4月1日現在)
入院基本料区分 | 稼働病床数 | 看護単位数 | 看護職員の配置基準届出区分 | |
特定機能病院 入院基本料 |
一般病棟 | 691 | 17 | 7対1入院基本料 |
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精神病棟 | 60 | 1 | 13対1入院基本料 |
特定入院料算定病床(2022年4月1日現在)
特定入院料区分 | 届出病床数 | 看護単位数 | 看護職員の配置基準届出区分 |
特定集中治療室管理料3 | 10 | 2 | 常時2対1 |
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脳卒中ケアユニット入院管理料 | 6 | 1 | 常時3対1 |
救命救急入院料4 | 10 | 1 | 常時2対1 |
救命救急入院料1 | 24 | 1 | 常時4対1 |
総合周産期特定集中治療室管理料 | |||
・母体・胎児集中治療室管理料 | 6 | 1 | 常時3対1 |
・新生児治療室管理料 | 15 | 1 | 常時3対1 |
新生児治療回復室入院医療管理料 | 30 | 1 | 常時6対1 |
小児入院医療管理料 | 63 | 2 | 常時7対1 |
●看護提供体制
PNS(パートナーシップ・ナーシング・システム)
●勤務体制
2交代制を採用しています。(血液浄化センターはのぞく)
部署により以下の2パターンを採用しています。
[パターン1]
日勤 8:30~17:30、長日勤 8:30~19:30、夜勤 18:30~翌 9:30
[パターン2]
日勤 8:30~17:30、夜勤 16:30~翌 9:30
※上記以外にも、看護業務量の多い時間帯に看護職員を確保できるように、病棟特性に合わせた様々な勤務があります。また、看護職として働き続けられるよう多様な働き方を提案し、ワーク・ライフ・バランスを推進しています。
育ち合う環境
PNSによる看護実践
受け持ち患者さんを2人で担当し、ベッドサイドへ・・・。
経験を問わず、多重課題や判断に迷うことがあった時でもペアで一緒に話し合うことで多くのことが解決できます。さらにリーダを中心としてチーム間で助け合う支援体制が整っています。
パートナーシップマインドのもと、相互信頼・対等な関係性の中で互いの考えや思いを「言語化」し、創意工夫しながら、患者さんにとって良い看護を実践し、その成果に対する責任も共有します。
新人看護師が、ADLが向上しない患者さんに寄り添い「一緒に考えて、一日一回はトイレに行くことにしたんです」と笑顔で嬉しそうに話してくれました。 患者さんができること、できそうなことを患者さんと一緒に考え、目標を決め、継続させていこうとするひたむきさを新人看護師から学びました。

相談したことに対して、ペアの先輩は一緒に向き合ってくれる。患者さんのニーズに対して、病状的に無理と諦めるのではなく、可能な方法を考えるって楽しい!2人で考えを出し合って、患者さんのためになる方法を見つけることの大切さを学んでいます。

生活者として患者さんを見つめ、患者さん一人ひとりの持てる力を支援する看護を大切にしています。看護師間だけでなく、患者さんやご家族との信頼関係を築きながら、患者さん自身の積極的な参加・合意のもと健康回復にむけた目標から計画立案・実施・評価までを患者さんとともに行っています。患者さんの希望や思いを聴きながら、より安全に、痛みを最少に、少しでも楽に…など考え、実践しています。

パートナーと患者さん、ご家族と考え、工夫したケアを可視化・標準化し、チームで看護の質の向上・効率化を図っています。
「個」を大切にする組織
「組織は人なり」の考えのもと、人を大事にし、人を活かす組織づくりを目指します。
基本的な臨床実践能力の獲得を基盤とし、高い総合的看護実践力を持つジェネラリスト、専門領域に特化したスペシャリスト、高い管理能力が求められるマネージャーの3領域を明確にした教育プログラムを構築し、一人ひとりが輝くキャリア開発に取り組んでいます。院内研修では、看護師個々の感性を高め、創造性を豊かにするためのプログラムを構築しています。
専門領域の看護の質の向上および看護師個々のキャリアアップ支援を目指し、院内認定看護師制度を設けています。看護の専門性を高めるため、専門看護師・認定看護師の知識・技術を学び、優れた臨床判断・看護実践ができる看護師、また、常に患者さんにとって良い看護を模索しながら、患者さんの思いや多様な価値観を尊重できる看護師を育てる教育を行っています。
グッドプラクティスナース表彰とは日常の看護場面において輝いている看護師に与えられます。現場の看護師が患者さんやご家族との日々のかかわりを通して、互いに感動・承認した体験を綴った周りを温かくする看護師のエピソード集を作成しています。

新人支援体制
パートナーシップ・ナーシング・システムで先輩看護師と二人体制で看護実践をしながら、多くの「知」と「技」を学び、互いの気づきや感性を尊重しながら看護観を深め、臨床実践能力向上を支援しています。新人研修では、生活者としての患者を尊重した看護実践者を目指す教育プログラムを構築しています。
患者中心のチーム医療の提供
継続看護の充実
患者さん中心の看護、患者さんの生活に寄り添う看護を実践し、患者さんが安心して治療に臨むことができるように、病棟と外来の看護チームをひとつにしています。外来受診から、入院・退院後の外来通院に至る一連のプロセスの中で、患者さんの情報を共有する切れ目のない継続看護の充実を目指します。また、入院期間の短縮化に伴い、入院時に患者さんのニーズを知り、入院生活や治療への不安を少しでも軽減できるよう入退院患者サポートセンターを設置し、体制を整えています。さらに地域医療連携センターと連携し、患者さんやご家族が退院後の生活をイメージでき、住み慣れた地域での継続治療や療養生活の支援に取り組んでいます。
チーム医療推進
質の高い医療を効果的・効率的に提供するため、チーム医療の推進に取り組んでいます。当院では、「医療安全管理部」「感染対策チーム」「栄養サポートチーム」「褥瘡ケアチーム」「緩和ケアチーム」など…多くのチームが組織横断的に活動しています。患者さんの療養生活や思いを一番よく知る看護師は、チームの一員として患者さんの声をチームに届け、共有し、多職種の専門性を光らせ強みを活かします。
外来~入院~退院を通したケアプロセスの充実に向けて、多職種の介入を明確にし、一人の患者さんを中心にチームで最善の医療の提供に取り組んでいます。その中で、職種を超えてチーム医療に貢献した人を病院スタッフで推進し、毎年60~70名が選ばれています。
総合的質管理推進(TQM)
TQM(Total Quality Management)とは、全員・全体(Total)で、医療・サービスの質(Quality)を継続的に向上させる(Management)ことです。病院の理念「あたたかい医療」の実現に向け、見えない問題を可視化し、標準化することを目指しています。職員が自分自身の役割を理解し、それを果たすという意識を持ち、各部署で解決すべき課題に対して業務改善に取り組んでいます。業務改善を発展させていくことで患者さんに安全で信頼の得られる医療の提供を実践しています。そして、チームで取り組んだプロセスと成果を形にするTQM報告会を毎年1回実施しています。看護部各部署だけではなく他職種との協働による報告も増えてます。
●TQM報告会内容(最優秀賞・優秀賞)
令和3年度 最優秀賞
部署 | 手術部・産科・新生児部門 |
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職種 | 医師・看護師 |
テーマ | 「多職種連携による超緊急帝王切開受け入れ体制の構築」 |
主な内容 | 『母児ふたつの命を安全に守る!』をミッションとして、3部門が協働し、超緊急手術受け入れ体制の構築を目指した内容で、3部門の医師・看護師が何度もシミュレーションを重ね、改善、体制を創り上げていく医療の質向上に寄与する大変意義のある取り組みでした。 |
令和3年度 優秀賞
部署 | ハートセンター病棟 |
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職種 | 看護師・医師・PT・管理栄養士・WOC |
テーマ | 「あなたもできる!褥瘡予防~年間15件の褥瘡が3件に減ったワケ~」 |
主な内容 | 重症度の高い診療科のハイリスク患者の褥瘡予防について、患者要因とあきらめず、“絶対、褥瘡発生を減らす!”という強い意思のもと、多職種で取り組み、劇的に褥瘡発生を低減させた意義のある取り組みでした。 |
令和3年度 優秀賞
部署 | 外来・医事課・庶務課・放射線部・臨床検査部 |
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職種 | 看護師・事務・技師・NA |
テーマ | 「安全を届けよう ~垣根を超えたエスコート~」 |
主な内容 | 高齢化に伴う外来患者の転倒増加に着目し、多職種協働で転倒防止を目指して外来受診の患者に関わる部門の職員が患者情報を共有し、患者に負担をかけない多角的な対策で、みんなで患者を見守るエスコート体制を構築した意義のある取り組みでした。 |
専門・認定看護師の活動

